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長尾団地  「gate」
 

|アウトライン
この部屋 のある1号等は1969年に竣工した長尾団地の始まりの棟になります。1号棟は油山観光道路際にありバス停の目の前の建物で、この部屋はその角部屋の2階になります。1号棟は5階建ての建物ですがエレベータは無く、部屋へのアクセスはすべて階段。そのため若い人向けの住まいやSOHOなどを想定としています。

|プラン
既存 の間取りは当時の団地ではよくある2DK。部屋の間仕切りが多く、構造体の梁も低く、構造体と空間のバランスがとれていないため圧迫感がありました。

 

そのため部屋全体のボリュームを上げ、構造体の圧迫感を軽減させるとともに、家具などでスペースをつくりながら、入居者のライフスタイルに応じて変化できるよう、シンプルにワンルームタイプへリノベーションしました。

|顔、距離、予感
ここで考えたのはこの部屋の顔をつくることと、距離をつくること。玄関を入るとすぐにある針葉樹合板のアーチ型のゲート。これにより、部屋と玄関の緩衝地帯となり、距離をつくっています。またゲートの先にある柔らかなカーテンにより、奥への予感を感じるようにしつらえています。

 

部屋側からはこの針葉樹合板のゲートによって、直接玄関が見えません。そのため空間としての落ち着きもでてきます。

|素材
既存も壁や天井は鉄筋コンクリートの躯体にモルタルを塗りその上に塗装でした。リンノベーションもそれに合わせて塗装とし、土間はモルタル、部屋の床はPタイルを全面に貼っています。全体として素材がカタイ感じなので、アーチ型のゲートは木肌を出した針葉樹合板を使い暖かみのあるものにし部屋に表情をもたせました。